私の陵墓探訪スタイルをご紹介します。

探訪前

 私はサラリーマンですので、主に週末に陵墓を探訪します。金曜日までに週末に探訪する陵墓を決め、前日の夜か当日の朝にMapFan.Netで全ての細い路地が表示される縮尺まで拡大した地図をインクジェットプリンターで印刷します。山の陵墓探訪に使用する国土地理院の1/25000の地形図は、カシミール3Dというフリーソフトを使い、10"ごとの緯経線と磁北線も一緒に出力しています。(有料になりましたがTrekkingMapEditorというソフトも使いやすくてお勧めです。) 私の使っているGPSロガー(以下持ち物参照)は、液晶画面に緯度、経度が表示されますので、地図に緯経線を一緒に出力しておくと、道に迷っても今何処にいるのか知ることができます。

 現在、陵墓探訪時におけるタブレット端末(スマートフォン)の使い勝手を確認しています。町中の陵墓探訪では、地図を印刷しなくてもこれを持って行けば全て事足りてしまいます。一方山の陵墓探訪では、国土地理院の地形図を表示できるアプリが出ていますが、圏外では地図がダウンロードできない、縮尺が画面上で1/25000に設定できない、電池切れの心配がある、少し重い、悪天候時に出して使えない、谷底に落とした時の精神的ショックが大きい?などの理由でまだ紙の地図の方が勝っていると思います。

持ち物

 普通のハイキングに行く時と同じものを持って行きます。
タブレット
端末

スマート
フォン
陵墓探訪の際、紙の地図代わりに持ち歩けるスマートフォンを探してましたが、iPhone等は画面が小さく地図代わりとして使うには不便、また逆にiPadは大きすぎて一眼レフと一緒に持ち歩くと機動力が悪いということで購入には踏みきれずにいました。ところが2010年11月にNTTドコモから中間の大きさ(7インチ)のGALAXY Tabというタブレット端末が発売され、さらに12月22日からキャンペーン割引を始めたこともあり、今まで貯まっていたドコモのポイントも使えて17,000円ほどで購入しました。

最初陵墓探訪記HPのマップ1を表示させてみると、あまりにも動作が重く、気が短い?関西人向けでないことが判明し、動作を軽くするためGoogleのマイマップを使い標準アプリのマップからレイヤとして陵墓位置マーカーを呼び出すようにしたところ、ストレスなく使えるようになりました。PCではオリジナルマーカーの一部が青マーカーに化けますが、GALAXY Tabだと全て正常表示されます。私の作成した全陵墓位置のGoogleマイマップはマップ3からリンクしています。GALAXY Tab(や恐らく他のAndroid系端末も)の場合、マップ3ボタンを押して、(ブラウザではなく)マップから表示させるとレイヤに取り込まれます。地図の中心位置から距離が近い100点のマーカーが表示されるようです。

iPhoneの場合、My Maps Editorというアプリでマップ3のURLを指定することで、全陵墓位置のGoogleマイマップを表示させることができます。(右の写真はiPod touchで代用)

内蔵GPSは感度、精度も十分で、マップ上に現在地を同時に表示でき、GPSロガーのようにルート記録できるアプリもあるため、これがあるとGPSロガーも不要になってしまいます。カメラは300万画素で物足りないですが、出張ついでの訪問でHP作成用途には十分使えます。
カメラ 一眼レフデジカメとコンパクトデジカメの2台を必ず携行しています。一眼レフは主に50mm単焦点か100mmマクロ、コンパクトは28mm単焦点です。遠い制札を撮影するときは70-200mmズームを、引きのない場所では17-35mmズームも持って行きます。薄暗い場所にある陵墓の撮影は、感度を400~1600ぐらいに高めて手ぶれを防止しています。三脚は持って行きません。コンパクトカメラは金網や柵などの隙間から、また、透かし彫りにレンズを差しこんで撮影したい場合など多くの場面で重宝します。
GPSロガー ルートの記録、山の中の陵墓の位置特定に欠かせません。
HOLUX m-241という機種を使っています。
単3電池1本で約10時間動作し、小型で感度も良く、液晶画面に緯度、経度や、速度、積算距離などが表示できる優れものです。
約1万円という価格も魅力的です。
パソコンへのデータ転送にBluetoothが不要な方は、m-241cという2000円ほど安い機種もあります。(外装シールの色は黄色ではなく黄緑色。データ転送はUSBでできます。)

 →GPSの感度と精度について
地図 個人的に気に入っているMapFan.Netの地図を印刷して、雨や汗で濡れても大丈夫なようにOPP袋(クリスタルパック)に入れて持ち歩いています。
山の中の陵墓は国土地理院の1/25000の地形図も使います。
このHPのマップもお勧めです。(笑)
デイパック 持ち物はデイパックにまとめて入れています。
カメラの保護にカメラ用クッションを底に敷いています。
腕時計 山の陵墓探訪用に高度計付の腕時計を使っています。
あと何m上れば到着できるのかがわかりますので、闇雲に上るより楽に上れるような気がします。
コンパス 国土地理院の地形図を使うような山の陵墓探訪には、必ず携行しています。登山用のSILVAというメーカーのものを使用しています。地形図には必ず磁北線を引いておくなど、あらかじめ正しい使い方をマスターしておく必要があります。
ローカットモデルの軽登山靴です。
山歩きから町中まで全てこの靴で歩いています。
一応ビブラムソールなのですが、陵墓の参道にありがちな濡れて苔むした石の階段や坂では、この靴でも滑ります。この様な場所では、手すりがあれば掴まって慎重に歩きましょう。
折りたたみ傘 突然の雨でも慌てなくて済むように、いつもデイパックの中に入れていますが、実は意外な使い方ができることはあまり知られていません。

折りたたみ傘の先端部のキャップのネジは三脚のネジと同じ大きさなので、右の写真のようにカメラ底面のネジ穴に折りたたみ傘を取り付けることができます。この技を使えば誰でも2メートル23センチだったアンドレ・ザ・ジャイアントの目線で撮影することが可能となります。(笑) 脚立や銀箱や一脚なんか持ち歩かなくても、セルフタイマーと組み合わせて塀の中の様子も苦労せず撮影できます。
ネジはプラスチック製であることが多いので、一眼レフを取り付けると撮影中に折れて、カメラだけが塀の中に落ち悲しい思いをすることになるかもしれません。取り付けるのは軽量なコンパクトカメラにしておいた方が無難だと思います。
その他 ペットボトル飲料、予備電池、予備メモリーなど  

移動方法

 基本的に電車、バスで移動しています。電車、バスの本数が極端に少ない場合は車を使います。
 朝9時頃家を出発し、現地で5~10km歩き、15時頃帰宅するぐらいののんびりペースです。

現地で

 現地に着き無事陵墓を発見できたら、その陵墓であることを記した制札等を探します。陵墓を1周しても見つからない場合もあります。制札等が見つかれば結果は◎なので非常に嬉しいです。興奮しながら撮影し手ぶれを起こすこともしばしばです。
 逆にいくら歩き回っても、制札等はおろか陵墓すら発見できない時もあります。こんな時は残念な気分になります。天気が悪いとなおさらです。しかし、タブレット端末(スマートフォン)で陵墓の情報を現地でネット検索できるようになったので、今後は残念な事態は改善されるかもしれません。

 神武天皇陵や仁徳天皇陵など観光地化された陵墓でない限り、めったに人と会うことはありません。良くて近所の人が散歩の途中に立ち寄るぐらいです。山の中の陵墓探訪は、ハイキングコースになっていない限り何かトラブルが起こっても、すぐ人が通りかかることは期待できません。十分に注意して行動する必要があります。

探訪後

 帰宅してからGPSロガーデータをパソコンにコピーし、写真撮影時刻とGPSロガーデータを同期させ、写真ファイルに位置情報を付加します。この作業はGeoSetterというフリーソフトで行なっています。陵墓前で撮影した写真の緯度と経度がわかるので、陵墓の位置が正確にわかります。(カメラの時刻はあらかじめ正確に合わせておく必要があります。) 当HPのマップのマーカー位置がずれていれば修正しアップロードします。

TOPへ