電子国土基本図(地図情報)について

 Googleマップは都市部はかなり詳しく載っており重宝しているのですが、地方では詳細地図がまだ整備されていないエリアも残っており、このエリア内にある陵墓の探訪ルートを国土地理院の地図画像を使ってホームページに載せるまでのアプローチを紹介します。

地図画像をホームページに貼り付ける場合

 登山関係のホームページには、カシミール3Dというソフト上にGPSの軌跡データを表示させた画像を用いて登山ルートを説明したサイトをよく見かけますが、この方法だと、サイト全体で300×400ピクセルを超える国土地理院の地図画像を6枚以上載せる場合、国土地理院へ使用申請が必要となります。(300×400ピクセル以下でも、5枚以内でも申請が不要なだけで「出所の明示」は必要です。)
 Googleマップで詳細地図になっていないエリアにある陵墓はざっと数えただけでも24箇所でしたので、使用申請をすることにしました。

 申請は国土地理院のサイトからインターネット申請が便利です。
 トップページ>申請・承認>国土地理院の地図の利用手続>測量成果の複製・使用のページの説明をよく読んで申請します。

 申請書の書き方の参考になるサイトも検索すればいくつか見つかります。インターネット申請では書類を郵送する手間が省けますので、申請から丁度1週間でPDFファイルの承認書がメールで送られてきました。

 例として、奈良県の「亀山天皇皇子 良助親王 冬野墓」の探訪ルートのGPS軌跡データを、カシミール3Dに表示させた画像を以下に掲載します。スタート地点は赤線右上の談山神社駐車場、冬野墓は赤線最下部で、往復分のデータを重ねています。

「この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)を使用した。(承認番号 平23情使、第303号)」


地理院タイルを利用する場合

 上記の地図画像は当然ながらスクロールや拡大縮小ができません。そこで思い切って地理院地図の地図タイルを利用してスクロールや拡大縮小できる電子地図を作成してみることにしました。この方法で作成した地図をホームページに載せる場合、国土地理院への申請は不要です。(国土地理院へウェブサイト開設の報告に協力する必要がありますが、申請に比べて手続きは非常に簡単です。→こちらから

 地理院タイルの利用はJavaScriptの知識が少し必要ですが、地理院地図のサイトの技術情報のページにサンプルが載せてあるため必要な箇所をコピーすればすぐに使えます。また、参考となるサイトがいくつか存在し、私はy2blogさんの「Google Maps APIを用いて電子国土V4背景地図を表示する」という記事を参考にさせていただき、Googleマップの地図と地理院地図をプルダウンで切替できるようにしました。

 先ほどのGPS軌跡データをそのまま用いるとデータが大きくなりすぎるため、データを間引いてルート表示させたのが以下になります。



TOPへ